冷戦崩壊後、 世界は米ソの2極の磁場から解き放たれ、 各国は己のアイデンティティの確立に血眼になってきました。しかしながら日本はその間、新保守自由主義という芯を失い漂流を続け、今もって完全には立ち直っていないのが現実です。ここで国家の土台を今一度しっかり固め直し、 歴史と伝統を回復し、継承すべきものは継承し、改革すべきものは大胆に改革する時にきています。
一貫して戦後を担ってきた価値観を整理し、 新たなパラダイムを作り上げることは決して容易なことではありません。しかし大切なことは、時代を理解し、時代を呑み込み、さらに時代に立ち向かう姿勢であります。
世界に目を向ければ、 グローバルスタンダードという価値観の波に今後の日本がさらに巻き込まれてゆくことも確かです。世界経済の一員として日本がその流れと無縁でいることはできません。しかし日本独自の文化や価値観は、その流れの中においてもやすやすと壊れることはないと確信していますし、またそうでなくてはなりません。むしろ日本のプレゼンスを高め、 世界の潮流と日本のめざすべき方向性との間にどう折り合いをつけてゆくか、 その方向性を示す好機ではないかと思います。そのためにも常に「柔らかなエッジ」であることが必要ですが、 一貫した姿勢を貫くためにはやはり、 その根底に日本民族が有してきた価値観や歴史、記憶の連続性に基づく民族性の自覚が不可欠なものであると考えます。
多くの問題や矛盾に対して、その危機感や問題意識を揺り起こし、行動を起こすための力となるのが、アジア太平洋ネットワークフォーラム(APNF)の目標です。
APNFは、世界的変革期の中で、日本の将来を見据え以下の方向性を考えていきます。
日本の将来を支える産業技術の革新のための支援。
- 国産ロケットの成功を基盤に、宇宙科学(複合材料、ナノテクノロジー等の実用化)を推進して、国民に夢と活力を与え、 新産業を促進する。宇宙技術の開発と海底探査は、 地上で用いられる様々な分野の技術に進展をもたらし、 新たな技術が副産物として生みだされる 「波及効果」 (スピンオフ)が期待でき、産業全体の活性化を促す。
- 再生可能なエネルギー源、風力・太陽熱・地熱発電、ソーラー衛星・海中温度差・バイオマス発電、更には核融合などの環境保全を主とした産業の確立。
- 医学の劇的進歩、特に遺伝子操作によるクローン臓器の生成、寿命の延長、それに伴う生命倫理の確立。生態を破壊しない、低エントロピーの地球循環型開発の研究促進。
快適な“住みがい ・ 生きがい”を感じることができる住環境を提供し続けるための支援。
- 徹底した完全バリアフリー施設の整備の拡充。
- お年寄りの貴重な智恵と経験を重用し、 行動力に溢れた若者の期待に即時に対応する、 世代間の隔たりのない協力と活動ができる職場環境の整備。
- 若年層から高齢者まで、 また、 傷害などで不自由な方々も容易に利用できる、 レジャー/医療/スポーツ施設等、インフラストラクチャーの充実と普及。
超高速インターネットの基盤の整備としてのシステム構築とインフラ整備。
- インターネット網の早急な基盤整備と集中投資。
- 知的財産権などに関する規制の確立。
- ホームオートメーションの促進による家電の優位性の維持。
- システム構築を強化し、サイバーテロへの防御対策の徹底。
- 電子政府化へのインセンティブ強化。
以上について、APNF は APPF 加盟の国々と協力し推進していきます。